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2005/11/11

よく使われるエキストラ用語:「つながり」

「撮影された個々のカットの整合性」といった意味でひんぱんに使われる言葉ですが、エキストラの仕事の上では特に「別の日程の撮影に同じ役柄設定で参加すること」を指して使われます。

 たとえば「事件現場に押し寄せた野次馬や報道陣」みたいな一過性の役柄でも、まったく同じ設定の撮影が2日以上にまたがる場合、日が違うからといってエキストラの顔ぶれがすっかり変わってしまったら画面に違和感がにじみ出て、文字通り「つながり」が悪くなってしまうことが考えられます。
 このため、「できるだけ同じ顔ぶれが再度参加」というかたちがとられるわけです。

 こういったケースではあらかじめエキストラ事務所から、
「×日と×日に"つながり"でできますか?」
 とか尋ねられ、両日とも都合がつく場合だけ参加することになります。

 エキストラが短期間に同一作品に繰り返し参加できる確率は本来低いのですが、「つながり」なら話は別ですし、スケジュールも早めにわかるし、現場スタッフの雰囲気や他のエキストラの顔ぶれもわかっているぶん、当日も余裕をもってのぞめます。

 なので、こういった「つながり」の仕事はわりあい好む人が多いようです。
 ぼく自身も……とか書いているうちに思い出したのですが、そういえばぼくにとって初の「つながり」体験(だいぶ以前の話ですけど)は、「2回参加したけれど結局"つながり"が必要な役柄としてはまったく出番がナシ、ふつうの通行人役でちらっと出ただけ」という結果に終わりました。このときは少々ヘコみましたが、まあ例外ってことで……。

●「つながり」参加の注意点
 「つながり」で撮影に参加する場合、物理的には数週間ぶりでも、シナリオではわずか数分後のシーンだったりするわけで、1回目の撮影の際の髪型や服装を2回目以降も再現できるよう気を配る必要があります。
 特に日程が1、2週間以上あいたりすると記憶があやふやになりがち。たとえば1回目の撮影後、帰宅してからその日の衣装をワンセットまとめてデジカメで撮っておくなどしておくとよいでしょう……って、たったいま思いついたんですけども(^^;。

●「レギュラー」
「つながり」の上位バージョンというか、「主要登場人物の会社の同僚」など、ほぼドラマ全編にわたって同じ役柄というタイプの仕事がエキストラにも舞い込むことがあります。これは「レギュラー」と呼ばれます。
 この立場になると、長期間自分のスケジュールを撮影日程にあわせることが必要になりますが、「スケジュールは空けられる」「ひんぱんにエキストラの仕事をしたい」という人には魅力的かもしれません。って、ぼくは一度も経験ないんですけど。

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